八百八百日記 と ただいまおかえりなさい

数日間、体調を崩して寝込んでました。
なんとかウィルスが体内に入り込んだらしく大変な目にあいました。
ところで突然ですが、南田さんという年上の女性から一通のメールをもらいました。
3年前に新幹線の中で隣の席になって話をしたようで、僕はそのことをすっかり忘れていました。
でも彼女はそれからずっと僕の動向を気にかけていて、TRAX の個展にも行ってくれたそうです。
メールでは個展の感想を綴ってくれ、これからも頑張るようにと励ましてくれました。
どうもありがとうございます。
でも僕、あなたのこと一切思い出せないよ…。
起きる間際に見た夢でした。
熱でうなされながら目を覚まし、知り合いに南田さんなんて一人もいないと気づく。
そこでやっと目を開けると生後約半年の息子、通称なっちろが、首でブリッジしながらニコニコ顔で病床の僕の顔面に突っ込んで来ました。
ああ、なっちろよ、ブリッジばかりする赤子(←ここは夢でない)。

TRAX の展示が終わってから、Murgraph の個展を原宿で開き、そして終えて。仕事をして打合せして仕事して打合せして忘年会して忘年会して仕事して病気して寝込みました。あっという間に今年もあと数日しか残ってないことに驚きます。
TRAX の展示に来てくださった方、本当にありがとうございました。
すごく見たかったけど行けなかったと連絡をくださった方、またはそう思ってくれた方(がいることを祈る)、発表はこれからも続けていくので、是非またの機会によろしくお願いします。
今年は制作や発表の面でも充実してたし、子供が生まれたり、結婚式してたり大変な一年だった気がします。
特に子供が生まれてから、制作する時間や自由になる時間が減りましたが楽しさが増えました。
ここで唐突に話が変わりますけどね、鉄割の戌井昭人さんと奥さんの多田玲子が2冊の本を作りました。

八百八百日記(創英社)」

八百八百日記

ただいま おかえりなさい(ヴィレッジブックス)」

ただいま おかえりなさい

2冊ともとっても素敵な本です。
「物語になる前」の話に「絵になる前」の絵がつまった、二人が反射神経を研ぎすませて書いた(描いた)ような感じの本です。それなのに時間が経つとそこからイメージが広がっていくような不思議な本です。鋭く切り込み、そこから体内にジンワリと広がっていく、毒蛇の牙の先から出る毒のような本です。

おろかものには
おろかもののステップがある
そのステップ を
気づくかが もんだいだ

そんなの知ってますよ
生きるのてはずかしいことなんすよ
つねにおなかがすきますしね

「ただいま おかえりなさい」より

沢山のお話と絵が入っているので、眠る前に読むと面白い夢が見られるんじゃないかと思うよ。
何度読んでも面白いし。
デザインも素敵なので手元に置きたくなると思います。