忘れられた道

前の日記にも書いたけど、新居へ越してきてから、午前中は子供をベビーカーに乗せて散歩してる。安全のためにゆっくり歩かなくてはいけないし、よく知らない道を歩いているので、キョロキョロとしてばかりいる。
平日のまっ昼間から、いい年齢の男が一人、赤子を連れて散歩しているのが珍しいらしく、時々、おばあさんに呼び止められ「あら、お母さんはお仕事かしら?」と聞かれる。
これは我が家の生計を心配されているのか、もしくはそれが赤子に近づく口実なのか、または誘拐疑惑をかけられているのかわからないけども、「そんなの余計なお世話ではないか」というような問いの礫を、顔面に向けて勢いよく投げつけられています。

さて、いつも歩いている小道というのは、林の中に人工的に造られていて、木々の間をすり抜けて行けるようになっている。今日は雨が降った後に、からりと晴れたので、ぬったりとした湿り気が立ち籠めていた。
この道で出会うのは、老人か自分のように小さい子供を連れた母親ばかりで、メインの大通りを通って脇目もふらず目的地まで直進している人には、決して気づくことのできない道だろうなと思う。
僕はこの道のことを「忘れられた道」と呼んでいるという、どうでもいいことを告白して、今日は眠りに就きたいと思います。
それではおやすみなさい。

整備されてるから本当は忘れられているわけではない